OREAD Diary April 1〜April 30, 2005

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April 30, Saturday 2005

6時前オーリアッドに着くと、すでに甕(もたい)綾子さんと澤田真弓さんが、アイリッシュ・ハープの入った大きなケースを持って入り口で待っていた。甕さんは何度かオーリアッドで演奏したことがあるが、岐阜の澤田さんは初めて。

7時半過ぎ、お客さんは少なかったが、まず最初の演奏をしてもらう。「故郷の春」「サリー・ガーデン」「シーベック・シーモア」など。繊細なハープの音が心地よい。時おり、 甕さんが脇に置いてあるコンサーティーナを膝に乗せて演奏する。 コンサーティーナは小さなアコーディオンで、 1曲目「故郷の春」は、オーリアッドでは堀内さんの歌でおなじみの曲。



ハープの二重奏が終わるころ、ふあさんと安藤則男さんが入ってくる。まず安藤さんが、1st roundとして、「侮辱したのに気がつかないで」、高速増殖炉「文殊」の事故をテーマにした歌など3曲。「放射能は差別しない」とういことばが印象に残った。

久しぶりに安藤さんのギターを聞いた。彼の場合、ギターが歌の伴奏をするのではなく、歌がギターの伴奏をしているかのようだ。時には激しく、時にはやわらかく、ギターの音がオーリアッドの空間を満たす。



続いてふあさん。「第三の男」の手回しオルゴールを回しながら「わたしはわたしだよ」という主旨の詩を朗読。次に、桃太郎にまつわる詩を二つ。客席からときどき笑い声が。次に新曲「5月の末」と「うた」。前者は笑いを誘い、後者はしんみりとさせる。

「うた」は村上昭夫の詩に曲をつけたもの。ぼくも昔、村上昭夫が好きでよく読んだものだ。「うた」にはぼくも曲をつけた記憶がある。もう思い出せない。

  高い声でうたう必要はない
  小雨のように
  地をぬらしてゆけばいい

  きれいな声でうたう必要はない
  しゅう雨のように
  空のわずかなすき間を
  通り過ぎればよい

  だから私はうたう
  荷を負ったロバの涙のような声で

  ぬれた地と色ずいた空の間に
  だんだん疲労してくる
  私をかかえながら

 

ここで安藤さん再度登場。名前がまだない新曲(即興?)と「Explore」。その後、赤羽真理さん。いつもの「千両梨の実」。もう少し歌ってほしかったが、 風邪気味とのことで一曲のみ。

次に、いよいよハープ二重奏の本番。まず澤田真弓さんが、今晩聞いた歌に触発されて、一曲歌いたいと、ハープ弾き語りで「ザ・ボートマン」。続いて、甕さんが加わり、 1st round の曲に加えて、「プリンセス・ロイヤル」「ブリジッド・クルーズ」など。



ここで一応今晩の飛び入りライブは終了したが、しばらく歓談したあと、ふあさんがレノンの「Oh, My Love」を日本語で、それから片桐ユズルさんの詩に曲をつけたという「木枯らしの吹く夜の公園を」を歌う。安藤さんがリードをつける。

続いて安藤さん、「手紙のかわりに」「ほっぺた」「夫の舌は苦い」「Knockin' on Heaven's Door」。ぼくが「次郎」と「明日は遠く」。最後にふあさんに「島」を歌ってもらって、しんみりと、すべて終了。


April 29, Friday 2005

午後、塩尻へ買い物に行った。途中、小野の自然農法家、黒岩さんの畑を見せてもらいにいった。小野の郵便局でCDを発送し、保育園を目指して進んでいくと、軽トラに乗った黒岩さんが待っていてくれた。

軽トラのあとについて少し行くと彼の畑があった。想像していたより広い。耕耘機を使わないというから大変だ。大麦の畑が青々としてきれいだった。その他いろんな野菜の芽が雑草の中に顔を出していた。記念撮影。写真には写っていないがこの右上に水田にしようとしているところがある。



かつてここに真言宗のお寺があったとか。見晴らしがいいはずである。これこそ黒岩さんの「フィールド・オブ・ドリームズ」である。

『ラッキー・タウン』の対訳チェックにかなり時間がかかり、最終的に送ったのが9時半を過ぎていた。それでオーリアッドに入ったのは10時近くになっていた。今晩も古い歌の練習。「ボブ・ディランに捧げる歌」「神は死んだ」「詩集」「辰野安協ブルーズ」など。


April 28, Thursday 2005

『ヒューマン・タッチ』の修正した対訳をソニーへ送ったあと、オーリアッドへ。前半、英語教室。後半、オーリアッド。

静かな夜。いくつか古い歌の練習をする。「王城山に黄色い月がのぼり」「松毬」「パーティーは終わったよ」「俺もおまえも一人ぼっち」「幼いころ野原には」など。

先日、ある方から1975年8月に読売ホールで行われた「舟木一夫コンサート」のパンフレットが送られてきた。驚いたことに、「これからのボク」という後半のプログラムの10曲中、3曲がぼくの歌だった。1曲目に「宝福寺にて」3曲目に「松ぼっくりの唄(松毬)」そして9曲目に「パーティーは終わったよ」。これらの歌を彼がコンサートで歌ったということは聞いていたが、同じときに歌ったとは知らなかった。

「宝福寺にて」は今でもぼく自身よく歌うが、「松毬」や「パーティーは終わったよ」はあまり歌わなくなってしまった。今年は、7月の拾得での七夕コンサートで、昔の歌をいくつか歌ってみようと思っている。


April 27, Wednesday 2005

『トンネル・オブ・ラブ』の修正した対訳をソニーへ送ったあと、少し遅れてオーリアッドに入る。今回再度「ブリリアント・ディスガイズ」を聞いて、改めていい歌、いや、凄い歌だと思った。この歌の中に出てくる「ジプシー」は「占い師」と訳しておいた。

今晩、自然農法家の黒岩さんが変なことをいった。「オーリアッドは三浦さんのフィールド・オブ・ドリームズだと分かりましたよ」といったのである。そんな風に考えたことはなかったので驚いたが、そういわれてみるとそうかもしれないと思った。

シューレス・ジョーを始めとするホワイトソックスの選手たちが、とうもろこし畑から出てきて、野球をしたように、オーリアッドのステージにも、ウディやレッドベリーやリチャード・ファリーニアなどが夜毎歌いにきているのかもしれない。ひょっとしたら、祖父母や父や母たちも客席にいて、聞いているかもしれない。そう思ったら、がらんとしたオーリアッドも賑やかに思えてきた。

家に戻る前、ウディになったつもりで、誰もいない客席に向かって、Deportee と I Ain't Got No Home を歌った。


April 23, Saturday 2005

飛び入りライブ。今日は一日コンピュータの不調で右往左往。結局それがウイルスバスター自身の問題と判明。 同じ村に住むNTT-MEの小沢保さんのおかげで、6時近くにようやく解決。もし解決していなかったら、今日の飛び入りライブは、そのことが気になって、まったく楽しめなかっただろう。

少し遅れて店に入るとすでに hickory こと久納ヒサシさんが、家で多重録音した音源と合わせて、サウンドチェックをしている。しばらくして、中山昭さんが入ってくる。彼が歌いにきてくれたのは何ヶ月ぶりだろう。

7時過ぎ、ぼくが「千の風」「次郎」「宝福寺にて」「碌山」を歌う。つづいて、中山さんに、1st round としてお願いする。「樹氷」「ブルーズ」「アイスクリーム」「晩成」を歌う。いずれもエスプリのきいた短い歌。1曲目と4曲目がオリジナル。2曲目と3曲目は先日なくなった高田渡の短い歌のメドレー。中山さんは高田渡の影響をかなり受けているようだ。続いて堀内千晴さん、いつもの「故郷の春」「ともしび」「枯葉」。



次に歌ったのはなんと藤江泰一さん。いつもはカメラで出演者を撮っているのだが、今晩は撮られる側に。オーリアッド飛び入りライブ初登場。「国民の煙草新生」を歌う。納豆大王と自らを呼ぶ彼独自のヴァースを織り込んで。

  国民のオカズ納豆
  安くて栄養がイッパイ
  フリカケではワビシすぎる
  サシミでは高すぎる
  国民のオカズ納豆
  安くて栄養がイッパイ

ぼくはこの歌を大工哲弘さんの『蓬莱行』で初めて知ったが、昔から歌い継がれてきた歌のようで、さまざまなヴァージョンがあるようだ。



続いて、「清陵高校・諏訪中学上伊那支部」の同窓会の帰りに寄ってくれた方々の中から、箕輪の大槻多可夫さんが「武田節」を歌う。会場からも一緒に歌う声が。ぼくも同窓会に参加したのだが、パソコン不調につき、遅刻早退の非礼を重ねてしまった。続いて、芦部清志さん。



まだ花粉症が治らないようで、先週に引き続き鼻声。それでも歌の上手さは会場を静まりかえらせるに充分。「街道の傍らで」と「切なくて」。後者を聞くのは久しぶり。彼が一昨年オーリアッドで歌い始めた頃よく聞いた歌。続いて松沢美由紀さんが加わり、WISHとして「林檎」「東京」「風のInitialization」。二人の息がピタリと合ってきた。



いよいよ今日のメインフィーチャー hickory 登場。YAMA-SHOWSではなく一人で歌うときは hickory という名前で歌っていくとのこと。「世界の果て」「さよなら」を弾き語りで。次に、多重録音した音源に合わせて、まずギターのインストラメンンタル。続いて「デイジー」「ひとつひとつ」「迎えに行くよ」。きれいなメロディーラインと甘い歌声が彼の持ち味。ぼく個人としては、弾き語りの最初の2曲が特によく聞こえた。是非また歌いにきてもらいたいもの。



15分ほど休憩して、後半のトップは、マーヴィ増澤こと増澤学さん。「そうなんだ」「ミンゴスのママへ」「ロンリー・スター」の3曲。2曲目「ミンゴスのママへ」は歌詞といいメロディといい、歌い方といい、大好きだ。3曲目は、ボブ・ディランの歌詞とメロディに大きく影響されている。Just Like a Woman, Like a Rolling Stone など。後で聞くと、最初、この曲のメロディは Idion Wind だったとのこと。



次に長島功さん、久々の登場。「最後の手紙」と「無縁坂」。「最後の手紙」は彼のオリジナル。彼が、親友の死をきっかけにこの歌を書き始めた経緯をぼくは知っている。それ以後、この歌は何度も言葉とメロディが書き換えられてきた。今晩聞く「最後の手紙」が今まで一番よかった。今晩、この歌は、歌の優劣ではなく、説得力があるかどうかという点において、次に歌った「無縁坂」をしのいでいた。



次にシュビドゥバ・タケイさん。「笑い疲れたピエロ」と「ビッグ・レインボウ」の2曲。最初の歌は初めて聞くが、いい歌だ。出だしの静かな語り口が印象的だった。そのまま行くかと思ったら、最後はいつものシュビドゥバ節。スプリングスティーンの「ファクトリー」「マンション・オン・ザ・ヒル」のような終始静かな歌が激しい歌の間に入ると相乗効果がある気がするのだが。



最後に、早くからきてくれていた中山昭さんにお願いする。「眠っちゃいられない」「月夜のブルーズ」「缶ビールブルーズ」と3曲のブルーズを立て続けに演奏。増澤さんは一曲目から最前列に移動して、聞いている。芦部さんも。4曲目は「上を向いて歩こう」。大月高志さんがピアノで参加。

中山さんのブルーズを聞いていて、いつか「オーリアッド・ブルーズ・ナイト」を開きたいと思った。最初から最後までブルーズ。中山昭、ボブ鈴木、山田守人、それに山梨の中村進の4人がそろえば、それは凄い晩になること請け合い。そうそう、「くるみ」の小池耕太郎君にも来てもらいたい。



今夜、大月さんは辰野中学時代の同級会があったとのことで、二次会に行かずに一人オーリアッドにきてくれたが、そのときまでに二次会を終えた同級生がオーリアッドにきていた。それで、「酔っていて無理」というところをお願いして「カノン」を弾いてもらう。最初は少し酔っているかと思ったが、最後はいつもの見事な演奏。同級生から大きな拍手。最後はいつもより遅くまで歓談。なぜか、今晩は1番テーブル、2番のテーブルに集まった。



大月さんの同級生の中に、ずっと昔、18年ほど前(?)、2階の英語教室にいた宮原君がいて驚いた。信大医学部に進んだが、現在も信大医学部、信大病院に所属しているとのこと。


April 22, Friday 2005

碌山忌。碌山美術館へ行く前に、5月15日(日)のコンサート会場である市民タイムス安曇野支社の山光ホールを下見に行く。ロビーの窓から常念岳が真正面に見える。素晴らしい環境である。その後、井口喜源治記念館に行き、「次郎」の入った『碌山』を一枚お渡しする。 2時、碌山美術館着。本館の入り口に「碌山忌」のバナーが下がっていた。



山には雪が降ったとのことで、あまりの寒さにコンサートはグーズベリーハウスの中で行われることになった。機材のセッティングを垣内さん、藤江さん、黒岩さんに手伝ってもらう。サウンドチェック。野外よりもやはり音的には中のほうがやりやすい。

サウンドチェックが終わったころ、マーヴィ増澤が話しかけてくる。今、家庭訪問の時期で、子供たちが早く家に帰ってくるので、家族全員できてくれたとのこと。奥さんは昨年、神明小学校のPTA講演会で「碌山」を聞いて、一度美術館を訪ねたいと思っていたらしい。

3時、西山紀子さんのキーボード演奏に合わせて、早春賦愛唱会と穂高東中合唱部の「早春賦」の合唱で始まった。その後、折井清純さんのマンドリン、西山紀子さんのオルガン演奏、中学生の合唱。



その後、桂姉妹のフルート演奏。きれいな音色である。最後にぼくが「碌山」「次郎」「千の風」を歌う。「次郎」の脚注つき歌詞を配っておいたせいか、「次郎」が好評であったように思う。

グーズベリーハウスは超満員で、すわるところがなくなったので、前半、後ろのミュージアムショップに行って立って聞いていたが、ふと見上げると太い梁に「自由、平等、献身」と彫られていた。



オーリアッドは、少し遅れて6時半にオープン。Dr. Yajima が『碌山』のCDを買いにきてくれた。ライトアップされた夜桜を何ヶ所かで撮影してきたとのこと。箕輪の権現桜が見事だったようだ。

彼は古い映画音楽に詳しい。「鉄道員」「その男ゾルバ」などを聞く。それにティワナ・ブラスの「テイスト・オブ・ハニー」、ヴィレッジ・ストンパーズの「ワシントン広場の夜は更けて」も。最後の曲はイントロのバンジョーが聞こえてくるだけで懐かしさで心が満たされる。こんなメロディを書いてみたいものだ。

紙ジャケット用『リバー』のライナーと対訳の校正が届いた。先に進む前に、これを済ませなければならない。


April 21, Thursday 2005

前半、セカンドウインド英語教室。オーリアッドへ下りていくと、ボブ鈴木と、先日の飛び入りライブで「花の都ペシャワール」を歌った川岸の堀川博司さんがコーヒーを飲んでいた。県内をライブで回っている豊田君が今晩寄ると聞いていたが、まだ彼は来ていなかった。しばらくして、飛び入りライブを時々聞きに来てくれる熱狂的豊田勇造ファンの中島さんと豊田君が入ってくる。

自ずと、即興ライブが始まる。まずボブ鈴木が「雨のブルーズ」などのブルーズを数曲。豊田君がリードをつける。ぼくのTakamine のギターがこんなにいい音なのかと思うほどの音色。


いつもはリラックスしてレイドバックな演奏を聞かせてくれるボブも今夜は少し緊張気味。次に豊田君が、タイの津波被害者たちのために書いた新曲を始め何曲か演奏。ボブがリードを弾く。そのうちの一曲、「雲遊天下」を大阪から辰野に移り住み自然農法で「土を耕している」黒岩さんに捧げる。





しばらく歓談後、明日の「碌山忌コンサート」の練習を兼ねて、ぼくが「次郎」と「千の風」を歌う。豊田君にリードをお願いする。そして最後に豊田君の歌のなかでぼくが一番好きな「行方不知」を歌ってもらう。今度彼に会うのは7月の京都「拾得」での七夕コンサート。彼は明日は松本、明後日は茅野の「くるみ」でライブとのこと。

 


April 20, Wednesday 2005

昨日の好天が嘘のように寒い日。一日中雨模様だった。久しぶりのオーリアッド。

本日、CD『碌山』がビクターの工場から届いた。ディレクター兼アレンジャーの関島岳郎さん、エンジニアの石崎信郎さん、デザインナーの藤原邦久さん、CD制作全般のコーディネーター的役割を果たしてくれた神谷一義さん等のおかげで、とてもいいCDになった。

ブックレットも立派なものが出来上がった。写真提供は碌山美術館と榊原好恭さん。碌山研究家の仁科惇さん、碌山美術館理事の榊原好恭さん、碌山美術館館長の山田芳弘さんに一文を寄せていただいた。

『碌山』は、1974年のファーストアルバム『私は風の声を聞いた』以来10枚目にあたる。ちょっと感慨深いものがある。今晩、オーリアッドの丸テーブルの上に他のCDと並べて置いた。「碌山」「次郎」「千の風」「新しい光迎えよう」の4曲入り。明後日の「碌山忌」がオフィシャル発売日である。

松本の藤江さん、小野春宮の黒岩さんがやってくる。お二人とも明後日の「碌山忌コンサート」にきてくれるようである。黒岩さんが弾くピアノ曲がとてもきれいだった。聞いたことのある曲のようにも思えたが、よく聞くと初めての曲。「いい曲ですね」というと、「三浦さんの曲ですよ」と言う。「新しい光迎えよう」だった。

遅くに長島功さんがやってくる。公民館の会計の仕事で年度末からずっと忙しかったが、ようやく一段落ついたとのこと。今度の土曜日は久々に飛び入りライブで歌いたいとのことであった。



April 16, Saturday 2005

飛び入りライブデイ。予想外の人たちの参加もあり、充実した楽しい一時となった。

6時過ぎ、謎のピアニスト氏がきて、ピアノを弾いてくれる。続いて、NPO障害福祉生活支援センターKeePの方々がスタッフともども13名来て下さる。ピアノ演奏をバックに玄米カレーの食事。1時間近くもピアノを弾いてくれた謎氏に感謝。

そのあと、ぼくが「ふるさと」を皆さんと一緒に歌い、更に、KeeP のメンバーの方々が数人、ステージに上がり「ぼくらはみんな生きている」を歌う。急きょ、山田博之さんに伴奏をお願いする。大きな元気な歌声。

続いて、山田さんの伴奏で、山本昌宏さんが学生時代に作ったという「それから」を歌う。亡くなったピアニストの友人に捧げる歌のようであった。いい歌である。山本さんは家族で近々タイへ移住するとのこと。今夜はオーリアッドへ彼の送別会を兼ねて友だちが集まったようである。

続いて山田さんが、「カントリー・ロード」と自作の「高原列車」を歌う。この歌は以前、永田浩幸さんの『わが心のわさびーず』の出版記念で堀六平さんがオーリアッドで歌ったときに、聞いたことがある。今晩は永田浩幸さんも奥さんとおみえになっていた。




山田さんの次は赤羽真理さん。「千両梨の実」を歌う。いつもより気持ちが入っているようで、上半身が激しく動く。シャッターを切る瞬間が難しい。歌いこまれて、「千両梨の実」はますます説得力をもってきた。

続いてマーヴィ増澤さん。今夜は宴遊音楽団としてのデビューとのことだったが、ボーカルとギターの Ten さんが都合で到着が遅れるとのことで、一人で歌ってもらう。KeeP の方々に彼の歌を聞いてもらいたかったが、彼が歌いはじめる前に、彼らは帰ることに。「スタンド・バイ・ミー」を歌う。続いて堀内千晴さん。いつもの「故郷の春」「ともしび」「枯葉」を韓国語、ロシア語、フランス語で。



続いて、芦部清志さんが、まず一人で、「街道(みち)の傍らで」。久々にこの歌を聞いたが、いい歌だ。その後、松沢美由紀さんが加わり WISH として、「風のInitialization」「林檎」、そして「風と森の祭り唄」。芦部さんの声がかすれていた。歌い過ぎかと思ったら、花粉症とのこと。ぼくも最近、認めたくはないが、花粉症にかかっているみたい。喉がいがらっぽく、今まで息継ぎせずに歌えたところが、息切れして歌えないときがある。



次に歌ってくれたのは、小池KOZOこと、小池耕太郎さん。茅野の「くるみ」の息子さん。2月に「くるみ」で行われた高田渡さんのコンサートで会ったのが初めて。

朝、拾得のテリーのblogで、高田さんの訃報を知った。ただただ驚いている。56歳、早すぎる。しかし、幸せな一生だったと思う。「自転車に乗って」「生活の柄」「夕暮れ」など、彼の歌は生き続けるだろう。

小池さんは、「It's a Wonderful World」、「Happy Swinging Blues」「夕焼け」、「Sunny Side of the Street 」を、ゆったりと、気持ちよさそうに歌う。聞いている者たちもゆったりとした気分になる。英語のタイトルの歌は、英語と日本語で。これらは西岡恭蔵さんが歌っていた歌で、日本語訳は西岡さんの奥さんのクロさんとのこと。

小池さんは、小さいころから「くるみ」で歌う恭蔵さんの歌に魅せられてきたようだ。「小池KOZO」と名乗っているとこらからしていかに恭蔵さんに思い入れがあるかわかる。是非またきて歌ってほしいもの。




続いていよいよ「宴遊音楽団」登場。ギターとボーカル Tenさん、リードギター、Gakuさんことマーヴィ増澤さん。旧知の間ながら、宴遊音楽団として合わせるのは今日が初めてとのこと。「そうなんだ」「ミンゴスのママへ」「5分間のブルーズ」。2曲目の「ミンゴスのママへ」は永田浩幸作詞、増澤学作曲の名曲。Gakuさんはリードギターに徹していたが、ボーカルでからんでもいいと思った。

続いて、ボブ鈴木バンド登場。ギター、ボーカル、ボブ鈴木。リードギター、Zub稲葉こと稲葉洋一。ベース、小池耕太郎。そして2曲目からピアノ、大月高志。




「Friendship Never Gives Up」、「あの娘のブルーズ」「穴」、そして「Weight」。稲葉洋一さんに会うのは何年ぶりだろう。旧オーリアッドのときだから、15年ぶりぐらいか。彼のブルーズのリードギターは秀逸である。小池君のベースも気持ちよく、大月さんのピアノも素晴らしかった。その後、しばらく歓談。



今夜歌いにきてくれた山田博之さんは、以前「月刊ライブステーション」の編集長をしていて、1990年、今から15年前、わが家にインタビューにきてくれたことがある。次のURLからその記事を読むことができる。


http://www.hi-ho.ne.jp/gotta/miura/yamada.htm


その記事の中に、

  さらに「人間には逃げ出したくなる程の自由がある方が
  いい」とも語られる。

というところがある。これはおそらく山田さんの聞き間違いだと思う。おそらくぼくは、「人間は自由に憧れながら、いざ自由になると、自由から逃げ出したくなる」という主旨のことを語ったはずである。


April 15, Friday 2005

山田守人さんが先日忘れていった歌詞を書いたノートを取りにきた。コーヒーを飲んで帰る前に一曲歌ってもらった。I Have the Same Old Blues. 食事をしていた某寺の奥さんとカナダのAETの女性から拍手喝采。そこでもう一曲、I Will Drown in My Own Tears.

平日にしては忙しい日で、初めてきて下さった方も多かった。その中に、丸テーブルの上に置いてある『千の風』を見つけて買って下さった年配の方がいた。ありがたいことである。

謎のピアニスト氏もきて、しばらく演奏。そのあと、中村東茂一さん。「鉄道員」「ラ・クンパルシータ」など。「鉄道員」はいつ聞いても素晴らしい。特に出だしのメロディがいい。

午後、塩尻の市民タイムス支局へ行く。支局長の花岡さんにミニアルバム『碌山』と、22日の「碌山忌記念コンサート」について記事をお願いする。彼と話している中で、碌山美術館の近くの市民タイムス安曇野支局に、こじんまりしたいいホールがあることが分かり、5月15日(日)午後2時より、コンサートをすることになった。

碌山美術館にまだ行ったことがない方がいたら、美術館訪問を兼ねてコンサートにお出かけ下さい。そのころはゴールデン・ウイークの喧騒も終わり、新緑の美しい季節です。

  
三浦久「碌山」を歌う
  日時:5月15日(日)午後1時30分開場、2時開演
  会場:市民タイムス山光ホール
     長野県南安曇郡穂高町柏原2684
  チケット:前売り・予約:2000円、当日2500円
     (学生は前売り当日とも1000円)
  予約・問合せ:
miura@secondwind.jp まで

  プレイガイドなどの詳細は後ほど。


April 14, Thursday 2005

前半セカンドウインド英語教室。階下へ下りていくとジブラーンの会の方々が待っていて、「次郎」を歌ってほしいとのこと。早速歌ったのはいいのだが、1時間半しゃべった後、水も飲んでいなかったので、咳が出てしまい、やりなおし。ひどい出来。せっかく待っていて下さったのに、悪いことをしてしまった。

今晩は「友情について」を読んだとのこと。

  時間をつぶすために友を求めてはいけない
  時間を生かすために友を求めなさい
  彼の時間はあなたの空しさを満たすためにあるのではない
  素晴らしい友情の中で、共に笑い、喜びを分かち合いなさい
  心は小さな露の中に朝を見つけ
  生きる力を取り戻すことができるのだから

東京に住む方から「ほたる祭りライブ」の予約が入った。「町営の宿泊施設がすべて満室で、周辺を探している」とのことであった。町営の施設というのは、パークホテルと「かやぶきの館」だと思うが、ほたる祭り期間中はかなり前に予約しないと難しいだろう。

「ほたる祭りライブ」には毎年遠方より来てくださる方々がいる。昨年までは、パークホテルがとれない場合、オーリアッドに一番近いホテル・フキハラというビジネスホテルを紹介したが、昨年秋、閉鎖されてしまった。あとはいくつかの旅館ということになる。

もし、遠方より来られる予定の方がいましたら、次のURLで旅館にあたってみて下さい。いずれもオーリアッドから歩いていける範囲です。車で来られる方であれば、隣接する岡谷市、箕輪町、塩尻市のホテルは比較的近くにあります。

http://www.town.tatsuno.nagano.jp/syukuhaku/


April 13, Wednesday 2005

土曜日以来初のオーリアッド。

6時半過ぎ、2階から降りていくと、すでに藤江さんがきていた。しばらくして、彼がギターを弾いてもいいですか、というので「もちろんいいですよ」というと、彼は口笛でメロディを吹きながら、スプリングスティーンの歌を何曲か弾いた。「ファクトリー」「マンション・オン・ザ・ヒル」「ジス・ハード・ランド」など。彼はぼくよりもずっとスプリングスティーンに詳しい。

今晩も謎のピアニスト氏がきて、何曲か弾いてくれた。「太陽がいっぱい」「ブルー・ノクターン」「シェルブールの雨傘」が特に好きだ。

遅くなって垣内彰さんがくる。高村光太郎の「荻原守衛」という詩を暗記したというので、謎のピアニスト氏の伴奏で、朗誦してもらう。

  ・・・・
  彫刻家はかなしく日本で不用とされた
  荻原守衛はにこにこしながら卑俗を無視した
  単純な彼の彫刻が日本の底でひとり生きてゐた
  ・・・・
  四月の夜ふけに肺がやぶけた
  新宿中村屋の奥の壁をまつ赤にして
  荻原守衛は血の塊を一升はいた
  彫刻家はさうして死んだ、日本の底で

飯島町にお住まいという方から電話があった。『千の風』を毎日聞いているが、是非生で聞きたいので近くコンサートがないかとの電話であった。6月18日(土)の「ほたる祭りライブ」の案内をしておいた。コンサートの詳細は

MIURA Schedule

で。メール予約受付中。


April 9, Saturday 2005

楽しい飛び入りライブだった。今晩は妻が留守のため、ぼくが前座を務めることができず、栗林秀和さんにトップバッターをお願いする。いつもの「ワインの匂い」「老人のつぶやき」の2曲。もう最初のころのように曲を中断して、最初からやり直すこともなく、安定した歌いぶり。



次に登場したのは、オーリアッドでは顔なじみだが、歌うのは初めての上島繁人さん。ステージに上って椅子にすわって言った「ステージからはこういう風に見えているんですか」という第一声が印象的。

大月さんのギターに合わせて歌った歌は「退職の日」。さだまさしさんの歌だという。初めて聞くこの歌のストーリー展開は見事だ。初登場にしてはかなり難しい歌に思えたが、最後まで無難に歌い終わる。是非またいろいろな歌を聞かせてもらいたいもの。




次にシュビドゥバ・タケイさん。「ミラクル・ミラクル」「ぼくという証明」「ビッグ・レインボウ」「ジュウェルの箱」。1曲目からシュビドゥバ・ワールドに突入。彼の歌い方やギターの弾き方が激しいので、言葉が聞き取りづらいところがあるが、何度か聞くと分かってくる。彼は常に希望を歌っている。「君はこの日を指折り数えて待ってた/ 君はつかむだろう、キラキラ煌く星」「今も心を締めつけるのさ、ミュージシャン、ぼくの真実の夢/ ほら君にも見えるだろう、嵐の後のこのでっかい虹」など。ある意味彼の歌はスプリングスティーンの「サンダーロード」であり「ボーン・トゥ・ラン」だ。



背の高い外国人が、上島さんが歌い始めた直後に、バイオリン・ケースを抱えて入ってきた。シカゴのジョン・サンダーズさんが演奏した晩、遅くにやってきたカナダ出身のジェシー・ヒスロップさん。長谷村の山田守人さんも一緒。山田さんのサポートでバイオリンを弾くのかと思ったら、ジェシーが主役で、サポートに山田さんのギターと斎藤勇さんのベースが入るのだという。



ブルーグラスを中心にアイリッシュやブルーズも演奏する。The Crooked Store Pipe, Golden Slippers, Swedhish Rhapsodyなど。とにかく楽しい音楽。アメリカの古い映画に出てくる野外や納屋でのダンスパーティを思い出させる。例えば、『怒りの葡萄』にも、農民たちがブルーグラスの音楽に合わせて踊っているところへ、警察の回し者たちがやってくるシーンがあった。



写真では足の動きは見えないが、ジェシーの足は演奏しながらダンスのステップを踏んでいる。そして時には喚声を上げたりして楽しそう。そこへ山田さんの軽快なリードギターと斎藤さんのリズミカルで渋いベースがからむ。聞く人が少なくて残念に思えた。一曲ブルーズを演奏し、大月さんがピアノで参加。ジェシーも山田さんも絶賛する見事なピアノ。

 

その後、少し休憩し、山田さんにブルーズをお願いする。I Have the Same Old Blues、 Dream Boat、「月光値千金」など。いつ聞いても山田さんのブルーズは素晴らしい。一曲、ベースの斎藤さんがピアノで入る。

 

楽しい演奏に触発されてぼくも歌いたくなった。「乞食をしようと思います」「千の風」「明日は遠く」「フィールド・オブ・ドリームズ」「父よ」を歌う。斎藤さんがギターで入ってくれた。ぼくの歌の邪魔にならないように、さりげなく、入ってくる。さすが。1曲目はぼくのファースト・アルバム『私は風の声を聞いた』(1974年)に入っている歌。久しぶりに歌ったので、メロディがあやふやだったが、これからも歌えそうである。ぼくの写真を撮ってくれたのは上島繁人さん。

その後、遅くまで歓談。大いに盛り上がる。「ジェシー・バンド」と「香月!」のコンサートもやろうという話も出た。最後にジェシーと山田さんが、カナダの古いフィドル音楽、Lonesome Indian を演奏してお開き。最後まで残った人たちで記念撮影。文字通り時の経つのも忘れる楽しい一夜だった。





April 8, Friday 2005

ウディ・ガスリーのビデオを探していたら、「すぐ弾けるカントリー・ブルーズ・ギター」というビデオが出てきた。見覚えのないビデオである。おそらく、昔、「すぐ弾ける」という殺し文句に惹かれて買ったもののの、難しくて途中で諦めてしまったのに違いない。早速最初のほうを見て、少し練習してみた。すぐには弾けそうもないが、今回は、諦めないで頑張ってみるつもり。

4月になりようやく暖かくなったのか、今夜は平日にしては忙しい日だった。

明日は飛び入りライブ。上島繁人さんがどんな歌を歌うか楽しみである。今晩も遅くに顔を出してくれた。明日は大月さんの伴奏で歌うようだが、中学時代、ギタークラブに所属していたとのことで、いずれは弾き語りで歌いたいとのこと。

オーリアッドが一つの触媒になって、多くの人たちが歌ったり、演奏したりし始めるというのは嬉しいことである。

そうそう、今晩、3月まで宮木公民館の役員だった矢島さんと話していたら、小学3年生の娘さんが、『千の風』の中の歌を、「山頭火」を除いて、すべて歌えるとのこと。一度、飛び入りライブにきて歌ってもらいたいものである。


April 7, Thursday 2005

Born in the U.S.A と Tunnel of Love の対訳のチェックをし、ライナーを書く準備をする。その後オーリアッドへ。前半、セカンドウインド英語教室。この教室を始めて今年が3年目。4月から新たなクラスも増え、受講生が総勢20人を越えた。

教室が終わり、階下に下りていく。二人のピアニストがカウンターで話をしている。一人は謎のピアニスト氏。もう一人は大月高志氏。ぼくが近所の人から手話を教わっている間に、大月さんが謎のピアニスト氏に、ペダルの使い方のアドバイスをしたようで、その後、謎氏の音が格段とよくなった。

その後、今晩はもう一人ピアニストがやってきた。ピアノの先生の玉田恵美子さん。今月22日(金)の夜、カノラホールで開かれる「木野雅之・依田正文デュオコンサート」のチラシとチケットをもってきた。バイオリンとピアノの演奏だ。このうちの一人が玉田先生の先生だとか。プログラムは次の矢印をクリック。オーリアッドにチケットあります。



依田正文さんのバイオリン演奏は次の矢印をクリックすると聞こえてきます。素晴らしい音色です。

嫌がるところを無理やり玉田先生に演奏をお願いする。流石がに柔らかい流れるようなタッチ。大月さんにはいつもの「カノン」をお願いする。大月さんの演奏は男性的で、力強い。

土曜日、オーリアッド初登場の上島さんも遅くにやってきた。



April 6, Wednesday 2005

久々のオーリアッド。一昨日とはうって変わって暖かい日。午後は初夏を思わせる気温。こう寒暖の差が激しいと、身体がついていけない。それにここ数週間、翻訳をしたり、ライナーを書いたりで、コンピュータに向っていることが多かったので、かなり疲れている。

自然農法家、黒岩さんが忘れ物をとりにやってきた。そしてピアノを少し弾いていった。初めて聞いた曲でとてもきれいな曲があった。何という曲か聞くと「青いノクターン」とのこと。

ぼくは今日の午後、ジャガイモ用の畝を作ったが、彼もそろそろ農作業を始めるといっていた。彼の自然農法の畑を一度見学に行きたいものだ。

後半、いくつかウディ・ガスリーの歌の練習。Hard Travelin', Ain't Got No Home, Deporteeなど。 4月12日から始まる「アメリカ大衆文化」のクラスの準備である。去年はチャック・ベリーから入ったが、今年はウディ・ガスリーから入りたいと思っている。ウディからディランへ、そして最終的にはスプリングスティーンの『デビルズ&ダスト』までつなげたい。


April 4, Monday 2005

朝起きて外を見たら、一面の雪景色。春はなかなかやってこない。福寿草の花も雪に埋もれて寒そうだ。もう何年も前になるが、とても寒い年があって、桜が咲いてから雪が降ったことがあった。



『碌山』が完成したようなので、1枚欲しいが送料込みでいくら送ればいいか」という問合せがあった。昨日の日記にも書いたが、実はまだ完成していない。写真はデザイナーの藤原さんが送ってくれた写真を貼り付けたもの。

完成品がぼくのところへ届くのは4月20日とのことで、4月22日の碌山忌にはぎりぎり間に合いそう。「碌山」「次郎」「千の風」「新しい光迎えよう」の4曲入りで、定価は1000円。送料は他のCD同様、何枚でも200円。基本的には碌山美術館のミュージアムショップで販売していただくことになっているが、オーリアッドでも通販でも販売する。ぼくのコンサート、講演会場でも。


April 3, Sunday 2005


数日前からCDジャケット及びブックレットのデザイナーの藤原邦久さんとメールとファックスでやり取りし、最終的にデザインが決定した。双方の都合があって、若干遅れたが、4月22日の碌山忌までには間に合うようである。

ジャケットの表は碌山美術館の写真、裏は女像の写真である。ディスクの色は迷ったが最終的に若草色になった。


  



April 2, Saturday 2005

飛び入りライブデー。開店を待つかのように、謎のピアニスト氏来店。その後、すぐにNPO障害福祉生活支援センターKeePのスタッフの方々が大勢でお見えになる。今度一度、センター利用者の方々と一緒に生の音楽を体験したいとのことだった。彼らが食事をする間、謎のピアニスト氏が演奏してくれてありがたかった。懐かしい映画音楽の数々。

その後、ぼくが「新しい光迎えよう」「カムサハムニダ、イスヒョン」「千の風」「碌山」「ガビオタの海」を歌う。


 

次に、久々登場の堀内さん、韓国語で「故郷の春」、ロシア語で「ともしび」、ドイツ語で「花はどこへ行った」、フランス語で「枯葉」を歌う。4月からNHKの語学講座が新しく始まったとのことで、いろいろな言語のテキストを持参していた。

その後、またぼくが数曲歌う。その中に「次郎」を入れたのだが、次に歌った堀川博司さんから、とてもいい歌だと言われた。この歌を初めて聞いていい歌だといってくれたのは彼が初めて。大体は、「難しい」とか「長い」とかいう感想が返ってくる。




堀川さんはオーリアッド2度目の登場。「もう引き返せない」「花の都ペシャワール」「風の学校」「水鏡」を歌う。1曲目は大阪の金森幸介さんの歌。ボブ鈴木がこの歌を歌うのを何度か聞いたことがある。とてもいい歌だ。2曲目は京都の豊田(勇造)君の歌。豊田君は、この歌の最後、ギターのボディを手の平で叩くが、堀川さんはそうしなかった。聞いてみると、あの音を出すのはとても難しいとのこと。ただ叩いていると思ったが、そうではないらしい。続いてボブ鈴木登場。



最近は、3曲とか4曲限定で歌ってもらっていたが、今日はたくさん歌ってもらった。彼は他の人の歌をカバーすることが多いが、そのすべてを、ボブ鈴木節ともいえる自分の歌にしてしまう。「On the Sunny Side of the Street」「Weight」「穴」「あの娘のブルーズ」。「穴」というのは人間の身体にあるすべての穴について歌った珍しい歌。



ここで大月高志さんに入ってもらって、二人でセッション。「月明かりはどう?」「Sweet Honey Bee」の2曲。ブルーズピアノが小気味よくボブのギターと歌に入る。最後にボブが一人で「Last Song」。



その後、歓談。ボブにブルーズギターの基礎の基礎を教わる。今年は絶対にブルーズを1曲歌えるようになりたいと思っている。

次の飛び入りライブには、上島繁人さんも歌ってくれるといっていた。謎のピアニスト氏も来てくれるだろうか。



April 1, Friday 2005

昼過ぎ、ミニアルバム『碌山』のジャケット、インレイ、帯、歌詞カードなどの校正が大挙して届き、それに少し時間をとられたので、Nebraska のライナーを書くのが少し遅れた。最終的に送ることができたのは7時半を過ぎていた。それからオーリアッドへ。

『ネブラスカ』が好きだという人に何人も会った。今回再度聞きなおし、確かに素晴らしいアルバムだと思った。無駄なところがない。ギターとハーモニカだけのシンプルな演奏だけに、言葉の重みが伝わってくる。

今夜のオーリアッドは後半ちょっとしたミニコンサートになった。まず自然農法家の黒岩さんが持参したホロウィッツのベートーベンのピアノソナタ「月光」と「悲愴」を聞く。その後、黒岩さんが、ピアノで「太陽がいっぱい」「モルダウ」などを弾く。その後、中村東茂一さんが、「ジャニー・ギター」「鉄道員」「ソルの月光」などを弾く。そしてぼくが、「旅立つおまえに」「宝福寺にて」「千の風」を歌う。そうそう。黒岩さんのリクエストに応えて「サンタバーバラの夏」も。

明日は飛び入りライブ。聞きに歌いに飲みにお出かけ下さい。




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