OREAD diary November 1〜November 30, 2003
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November 30, 2003 Sunday
いろいろあった11月も今日で終わり。母の死、そして清水寺での奉納コンサートと、忘れられない月になった。
オーリアッドを6月に再開してから半年になる。営業的にはかなり難しい。しかし、いくつもの新しい出会いがあった。そして何にもまして、ぼく自身がオーリアッドという空間を楽しんでいる。再開してよかった。
理想とする「出会いと創造の空間」に、徐々にではあっても近づきたいもの。ご協力のほどを。
November 29, 2003 Saturday
飛び入りライブデー。小野藤沢の中村さんがガット弦に張り替えたギターを持ってきてくれて、数曲弾いてくれた。中でも印象に残ったのが「ジャニー・ギター」。昔の映画の主題歌にはいいものが多かった。
諏訪の堀内夫妻がその後やってきて、いくつもの歌を歌ってくれた。いつもは彼らに歌ってもらう時間がないが、今日はたっぷりと歌ってもらえてよかった。彼らのもってきた歌集に「ゴンドラの唄」の楽譜とコードがついたものがあって、早速コピーさせてもらった。今までは自己流にギターを弾き歌っていたが、これからしばらく楽譜をみて練習したいと思う。
昨夜の清水寺での奉納コンサートは忘れられないものになるだろう。そのときの写真をいくつか。
photos by kay & takuya miura
November 27, 2003 Thursday
かなり冷え込んできた。エアコンのヒーターと灯油のストーブの両方をつけたが、それでもなかなかあたたまらない。明日は京都。長期予報では明日は曇りになっていたが、今日の天気予報だと明日は雨になるらしい。
母がよく口ずさんでいた「ゴンドラの唄」を大工哲弘さんが歌っているCDを off
note の神谷さんからいただいていた。「ジンターナショナル」という名前のこのアルバムを今夜は繰り返し聞いた。いいアルバムである。高田渡の「生活の柄」もカバーされている。
November 26, 2003 Wednesday
先週土曜日の飛び入りライブデー以来最初の営業日。数人のお客さん。合間に、清水寺で歌うための練習。いろいろ試してみたが、やはり日頃やっているとおりに歌うのが一番いいようだ。ここにきてじたばたしても歌やギターが急に上手くなるものでもない。ただ、慌てず、ことばが伝わるように、しっかりと歌うことを心がけたい。
明日(11月27日)は営業しますが、28日(金)は、清水寺で歌うため休業いたします。11月29日(土)は、飛び入りライブデー、通常通り営業いたします。歌いたい方も聞きたい方も、是非お出かけ下さい。
November 25, 2003 Tuesday
駒ヶ根高原美術館より、1月10日のコンサートのチラシの案がふたつ届く。下のものを選んだ。写真は、昨年、マンダラ2での年末ライブの際、田中誠一君が撮ってくれたもの。
会場の駒ヶ根高原美術館別館 Vita Amor は展示場とコンサートホールを兼ねた場所で、ステージ背後の窓の外に広がる景色が美しい。次のURLをクリックして、「美術館概要」をクリックし、さらに「次のページへ」をクリックすると、映像をみることができます。
http://www.avis.ne.jp/~kkam/
November 22, 2003 Saturday
Saito & Akimoto
稀に見る充実した飛び入りライブデー。演奏したミュージシャンは、順に、三浦久、水野哲男、千田佳生&山岸豊、齋藤皓太&秋元雅一、荒井博文、ボブ鈴木、武井ふみや、堀内夫妻。最後に数曲のジャムセッション。
メインのフィーチャーは船橋から来た齋藤皓太&秋元雅一。最後にピアノを弾きながら歌ってくれた「何もない青空」は秀逸。
あなたを送り出す葬列の上には
ただ何もない青空があるだけ
ぼくの今の気持ちにぴったり。レパートリーに加えさせてもらいたいと思っている。
千田佳生さんのペダルスティールギター、そして荒井博文さんのテナーサックスの演奏は、言葉を介在した歌ではなく、音楽そのものの素晴らしさを実感させてくれた。見事なテクニック。
Yoshio Senda Hirobumi Arai
そして最後に、ボブ鈴木のヴォーカルとギターに、秋元雅一のエレキギター、荒井博文のサックス、千田佳生のペダルスティールギター、それに何人かのアコースティックギターも加わってのセッション。
final jam session
オーリアッドは、先日亡くなった母がかつて営んでいた駄菓子や生活雑貨を売る「和光商店」があった所。そこで、船橋、富山をはじめ、長野県各地から集まったそれまで会ったことのないミュージシャンたちが一緒に音楽を楽しんでいる−その姿を見ているだけで感動した。しかも見事な演奏。
November 21, 2003 Friday
お客さんのいない間(かなりの間)、28日(金)の清水寺での奉納コンサートのための練習。「山頭火」「俺のいない町」「花語らず」「父よ」「紙ヒコーキ」「私は風の声を聞いた」。
最終的に何を歌うかまだ決めてない。上記の歌の他に、ぼくの歌の原点である「風に吹かれて」も英語と日本語で歌いたいし、「碌山」と「カムサハムニダ、イ・スヒョン」も歌いたい。与えられた時間は1時間。何を歌い何を削るか難しいところ。
数日前に、夜の清水寺拝観者の数があまりに多く危険なので、コンサートの舞台を奥の院から本堂に移すとの連絡があった。奥の院であれ本堂であれ、実際のところ、どのような舞台なのか、観客席はどうなっているのか、イメージがつかめない。夜だけでも1万5千人を超えるという拝観者が、ぞろぞろ歩いているところで歌うのだろうか。ぼくの歌のストーリーをしっかり聞いてもらえるのだろうか。
不安はある。でも清水寺で歌うなんていうことはそうあることではない。おそらく一生に一度の体験だろう。母を追悼する意味でも、文字通り、一所懸命に歌いたいと思っている。
ボブ鈴木よりファックスが入り、明日の「飛び入りライブ」にはできるだけ早く仕事を切り上げて歌いにきたいとのこと。赤羽真理氏は仕事の帰りに寄ってくれて、明日は忘年会が終わり次第聞きにきてくれるとのこと。温泉に入って一杯飲んだ後では歌うのはちょっと難しそう。ふりーぱさんは、大きな花束をもってやってきてくれた。一週間前のぼくの誕生日のためとのこと。ありがとう。今年の誕生日は母を荼毘にふした日でもある。
November 20, 2003 Thursday
今日は数日前にソニーから新たに送られてきた5枚のディランのハイブリッドCDから、John Wesley Harding と Blood on the Tracks を聞く。Blood on the Tracks は、中期のディランの傑作という評価が定着している。しかし、ぼくはそれほど好きではなかった。でも今晩聞いてみて、いいと思った。特に印象に残ったのは、You Are a Big Girl Now. 前から好きな歌に、If You See Her, Say Hello と Buckets of Rain がある。ハイブリッドCDは音がクリヤーで、個々の楽器の音が鮮明に聞こえてくる。You Are a Big Girl Now の背後で聞こえてくるリードギターが素敵だ。
22日は飛び入りライブデー。是非お出かけ下さい。
November 16, 2003 Sunday
第3回オーリアッド・サロン。午後2時から4時まで。「輝く人生を生きるための秘訣」と題した外戸明さんのお話し。結論は、失敗をおそれず、失敗しても失敗から学ぶ姿勢が大切ということか。いずれにしろ、万人向けの秘訣など期待してはいけないのかも。
石崎さんが送ってくれたCD-Rを聞く。「カムサハムニダ」はソロで歌ったが、のびのびと歌っていてとてもよかった。また「碌山」はエミグラントをバックに歌ったが、随所にいい雰囲気のところがある。特に間奏のところ。
エミグラントのみの演奏を聞いて感じたことは、渡辺勝さんの歌が生で聞いたときよりもよく分かるということと、個々のミュージシャンのレベルが極めて高いということ。
November 15, 2003 Saturday
久々のオーリアッド。6時に開店し、石崎さんが送ってくれた「エミグラント&ひがしのひとしライブ
at Oread」のCD-Rの最初の部分を聞いた。石崎さんは音があまりよくないと言っていたが、けっこういい音で録れている。
今晩の飛び入りライブ、メインの出演者はサックスの荒井さん。「テイク・ファイブ」「A列車に乗ろう」などのジャズの定番から「大きな古時計」「いとしのエリー」まで10数曲を演奏した。その後、諏訪の堀内さん、長島功さん、そして岡田章さん。最近弾いてないと言っていたが、岡田さんの「オネスティ」「ピアノマン」はいつ聞いてもいい。堀内さんの後、ぼくも少し歌った。「風に吹かれて」「時代は変わる」など。
来週土曜日には荒井さんも来るとのこと。来週は賑やかになりそうだ。
明日はオーリアッドサロン。お話は外戸明さんの「輝く人生を生きるための秘訣」。
November 14, 2003 Friday
「エミグラント&ひがしのひとしのライブ」に同行してミキサーを務めて下さった石崎信郎さんから、ライブのCD-Rが送られてきた。3時間を超える長いライブで、今時間がなくて聞いていられないが、同時に送られてきた中村ブンさんというシンガーのCDを聞きながらこれを書いている。
中村ブンさんの歌声はぼくのとは違いとても爽やか。ヒットしてもおかしくない素晴らしいメロディラインもある。彼は、ぼくのファーストアルバム「私は風の声を聞いた」とほぼ同じ頃、ワーナーからアルバムを出したとのこと。石崎さんはオーリアッドで彼のライブができないかと同封の手紙に書いてきた。是非お願いしたい。
石崎さんが、ワーナーから出たぼくの2枚のLP「私は風の声を聞いた」と「漂泊の友」のミキサーだったということを、エミグラントのライブをオーリアッドでできないかと問合せがあったとき、off
note の神谷さんから知らされた。30年ぶりの再会。出会いというものは不思議である。
12日から今日まで臨時休業させていただきましたが、明日の土曜日は通常営業飛び入りライブデーです。
November 10, 2003 Monday
今日、はなちゃんから可愛いイラストの葉書が届いた。
星があんなにキラキラと光るとは知りませんでした。
吸い込まれそうになり、吸い込まれたくなりました。
と書かれていた。本当にあの晩は星がきれいだった。毎晩見ていても都会に住む人たちに指摘されないとその美しさに気がつかないことがある。「吸い込まれたくなりました」という表現にはっとさせられる。
いとうたかおさんから、Around the Silence という1999年にリリースしたというアルバムが送られてきた。早速、塩尻へ行く車の中で聞かせてもらった。
地下鉄の階段をかけ足で登り
信号を渡るところでお前を見つけた
で始まる Boy、それに、
ステンドグラスから差し込む光
いつも外から見てた
祈りのやり方しらないけれど
君をしあわせに出来るはず
で始まる Save Our Love が印象に残った。『小さな唄に手を引かれ』にも共通する「いとうたかお節」とでもいうべきメロディラインが随所にあり、いいなと思った。画風ということばがある。ゴッホにはゴッホのミロにはミロの画風がある。歌風というものがあるとすれば、いとうたかおさんには彼自身の歌風がある。
November 8, 2003 Saturday
飛び入りライブデー。午後3時、富山の千田さんから電話が入る。「これから辰野へ向かいます」「今どこですか」「富山です」「22日じゃなかったんですか」「22日にも行きますが、今日は顔見世ということで」「どのくらいかかりますか」「4時間で行けると思います」
選挙前日、歌い手もお客さんも少ないだろうと思っていたら、たくさん来てくれた。歌った人、芦部さん、千田さん、堀内さん、ボブ鈴木さん、そーた君、それに三浦。最後は千田さんのペダルスチールギターとのセッション。そうそう、中村さんが最初に来てくれて、ギターを弾いてくれた。今度クラシックギターを用意しておこう。
芦部さんの新しい「ラブソング」は秀逸。千田さんは8時ごろ到着し、しばらく休憩した後、ペダルスチールギターを組み立て歌う。迫力ある演奏、迫力ある歌。風貌からして迫力がある。Dr.
John と Jerry Garcia を足して2で割ったような。堀内さんはアカペラで賛美歌を。ボブ鈴木は毎回新しい歌を聞かせてくれる。今日は、「夢は色あせていく、ぼくは年老いていく、でもまだへこたれちゃいない」というコーラスが繰り返される金森幸介さんの歌がよかった。そーた君の歌はほんわかして暖かい。豆炭のコタツに子猫が丸くなっている歌がよかった。最後は「風に吹かれて」「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」のセッション。
いろんな歌い手がいて面白い。
November 7, 2003 Friday
明日は土曜日、飛び入りライブデー。選挙の前日である。何人歌いにきてくれるだろうか。何人聞きにきてくれるだろうか。
選挙といえば、ぼくが住んでいる辰野町は長野県5区に含まれているが、盛り上がりにかけている。投票する前から誰が選ばれるか暗黙のうちに知っているからだろう。昨夜は辰野町民会館で立会い演説会が企画されたが、候補者4人がそろわず、聴衆も期待したほどは集まらなかった。
選挙になるとトム・パクストンの「学校で何を習ったの」(What Did You Learn
in School Today?) の最後のヴァースを思い出す。
今日学校で何を習ったったの、可愛い息子よ
今日学校で何を習ったの、可愛い息子よ
政府は強くなければならないと
政府はいつも正しくて間違いを犯すことはないと
指導者たちはとても優れた人たちだから
選挙の度に何度でも彼らに投票するんだと
それが今日学校で習ったこと
それが学校で習ったこと
今の日本が置かれている危機的状況に直面してもまだ同じ人たちに投票し続けるのだろうか。政権が交代すれば好転するという保障はない。でも失うものもない。賭けてみる価値はあるのではないか。
November 6, 2003 Thursday
箕輪町に住む荒井さんという方が遅くなって来てくれた。どこかでお会いしたことがあると思ったら、先日のエミグラントのライブに来てくれたとのこと。話をすると、以前にも会ったことがあった。彼はアルトサックス奏者で、ピーター・マコーマックのジャズバンドのメンバーとして、昔オーリアッドで演奏したことがあるとか。ひとしきり、エミグラントのライブの話に花が咲いた。飛び入りライブで、一度アルトサックスのソロを聞かせてもらいたいものだ。因みに、ピーターは伊那市在住のオーストラリア人のドラマー。
昨日電話をいただいた富山の千田佳生さんよりプロフィールが送られてきた。それによると、10数年に、「イカ天」でベストプレーヤー賞を受賞し、今までに高田渡、いとうたかお、山口富士夫、南正人といったそうそうたる人たちのバッキングをしてきたとか。現在はペダルスチールギターの弾き語りで全国を回っているとのこと。詳しくはトップページに近々アップします。
November 5, 2003 Wednesday
11月22日(土)の飛び入りライブに参加したいと、ペダルスチールギターを弾きながら歌うという富山県の千田さんという方から電話があった。ボブ・ディランのファンでもあるとか。この日のメインは船橋の齋藤&秋元ユニットなので、どれだけ時間が取れるかわからないと伝えたが、この日が都合がいいとのことで、この日にきていただくことになった。
11月22日(土)の飛び入りライブデーは面白くなりそうだ。齋藤&秋元ユニット、ボブ鈴木、千田さんと、それにおそらく地元のシンガーも何人か歌うことになるだろう。
「この間のコンサートよかったですね。あんな音楽聞いたことがありません」というお客さんがいて、『瓶のなかの球体』から川下直広さんの「友よ」のサックスソロと、イマイアキノブさんの「ハレルヤ」を聞く。とてもいい。でもやはり臨場感ということになればライブにはかなわない。今でも額に汗をにじませながらステージにすくっと立って「友よ」を演奏した川下さんのサックスの音が耳にこびりついている。
November 4, 2003 Tuesday
午後遅く松本から戻るとひがしの君から葉書が届いていた。「エミグラントの演奏は何度か聴いていますが、オーリアッドは今までで最高でした」と書かれていた。他のところでの演奏を知らないので比較できないが、確かに素晴らしい演奏だった。
コンサートから数日して、ひがしの君が忘れていった歌詞カードの袋が出てきた。送らねばならないと思いながら、翻訳その他の雑事に追われてそのままになっていた。明日は送らねば。
November 2, 2003 Sunday
「夢の隊列コンサート」のライブレポートが数日前に「匿名希望」さんから寄せられました。先ほどアップしました。ありがとうございました。
投稿を歓迎します。ライブレポートをはじめ、オーリアッドに関係のあることなら何でもけっこうです。
November 1, 2003 Saturday
いよいよ11月。11月のオーリアッドのスケジュールで決定していることは、16日(日)の外戸さんを迎えてのオーリアッド・サロンと、22日(土)の船橋の齋藤&秋元ユニットを迎えての飛び入りライブ。
今日は飛び入りライブデーながら、歌い手はぼく一人。お客さんも8時を過ぎてちらほら。中に、先日の「エミグラント・ひがしのひとしコンサート」にきてくれた堀内夫妻。「コンサートはどうでしたか」と聞くと、「はなちゃんの<はとぽっぽ>がよかったです」とのこと。ハット・ポッ・ポッと歌うのを聞いて本当にハットしました」とのこと。
清水寺での奉納を意識して、「山頭火」「俺のいない町」「私は風の声を聞いた」など、お経の入った歌を中心に歌う。その他、「新しい光迎えよう」「父よ」「紙ヒコーキ」「あの果てしない大空へ」。
「山頭火」は今までよりも一音上げて歌うことにした。そうすると声に張りが出る。ぼくの歌は語るものが多いが、大工さんの『蓬莱行』を聞いてから、歌うのもいいものだと思うようになった。
昼間テレビで、香川県のおばあさんが、小麦粉と塩水だけでうどんを作る番組を見た。亡くなったご主人の跡を継いで一人でうどんを作っている。ゆであげたうどんに葱を入れ、お醤油をかけて食べる素朴なもの。うどん好きなぼくは、オーリアッド特製手打ちうどんができないか考えている。
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